ヒトごろし / 京極 夏彦          ★★★★★
2018 / 07 / 12 ( Thu )
ヒトごろし










●内容● (出版社より)

殺す。殺す殺す。ころしてやるーー。新選組の闇に切り込む禁断の異聞! 人々に鬼と恐れられた新選組の副長・土方歳三。幼き日、目にしたある光景がその後の運命を大きく狂わせる。胸に蠢く黒い衝動に駆られ、孤高の剣士の犯した数多の罪とはーー? 激動の幕末で暗躍し、血に塗れた最凶の男が今蘇る。京極夏彦史上、衝撃度No.1! 大ボリュームで贈る、圧巻の本格歴史小説の誕生。


●内容● (「BOOK」データベースより)

新選組の闇に切り込む禁断の異聞!人々に鬼と恐れられた新選組の副長・土方歳三。幼き日に目にしたある光景が、彼の運命を大きく狂わせていく。胸に蠢く黒い衝動に駆られ、人でなしとして生きる道の先にはー?激動の幕末で暗躍し、血に塗れた最凶の男が今蘇る。


●著者●

1963年生まれ。北海道小樽市出身。
世界妖怪協会、全日本妖怪推進委員会改めお化け友の会・代表代行。
古典遊戯研究会紙舞会員。お化け大學校・水木しげる学部教授。

1994年「姑獲鳥の夏」で衝撃的なデビューを飾る。1996年「魍魎の匣」で第49回日本推理作家協会賞長編部門、1997年「嗤う伊右衛門」で第25回泉鏡花賞、2003年「覘き小平次」で第16回山本周五郎賞、2004年「後巷説百物語」で第130回直木賞を受賞。2011年 「西巷説百物語」で第24回柴田錬三郎賞受賞。2016年 遠野文化賞受賞。


●基本情報● 

発売日: 2018年01月31日
著者/編集: 京極 夏彦
出版社: 新潮社
発行形態: 単行本
ページ数: 1088p




●感想●


土方歳三が、「本当にこうであったらいい」と思える土方歳三でした。
己の欲望 (黒い欲望ですが) に忠実でシンプルな人間。
頭がよく、軸がはっきりしている人間。

歳三の望みは殺す側であること。
そのために、時に無茶をしたり謀をめぐらしたりもします。
そこに人情はなく、善悪でいったらどうしても悪と判じざるを得ません。
まるでサイコパスです。
それなのに、魅せられてしまうのです。
いったいなぜなのか?
単純にカッコいいいから、と言ったらバカにされるでしょうけれど・・・
それが一番しっくりくる理由です。

私は会津出身なので、幕末の会津の歴史に触れる物語は読んでいて苦しいものがありました。
破滅に向かうお話ですから。
そういう意味では、歳三も死ぬとわかっている終盤はつらかった・・・
ただ、本領発揮して殺しまくったラストでは少し晴れ晴れしたかな。
なんてひどいことを言っていますね~

この小説には型があって、章の最後は 「土方歳三だ」 と名乗るシーンで締められます。
しかし最終章は 「ただのヒトごろしだ」 で終わるのです。
粋ですね~。
こういうところが京極夏彦先生のこだわりですね。
自分流を貫いている人は素敵! 
土方さんといい、正直、イケメンという要素もかなり大きいですね











●出来ぬことは、どれだけ力を尽くそうと出来ぬ。出来ぬと知らずに尽力するのは、愚か者である。出来ぬと知って猶それを続けるなら、それは痴れ者だ。
いずれも無駄なことである。
だからこそ知ることは大事だ。


●天から与えられた才などない。それは授かるものではなく築くものである。築く方法は人それぞれで、賢い者は効率良く才を成す。


●下が上を使うなら、主も従も無いようなものだよ。それに、身分なんてものは、思ってる程に固えものじゃあないよ。頭使って道筋さえつけりゃ、何にだってなれるだろうさ。貴賤も血筋もあまり関係ないのさ.。身分なんて所詮、役目だ。それよりも人はな、性質だ。性質と役目が合っていないと、使い道がない。使えない。役には立たぬよ。


●信念は思い込みに過ぎず理念は見方に因って変わる。情念などは瘧のようなものである。
人は、真理を知ることは出来るだろうが、真理に沿って生きることなど出来ぬものなのだ。確かなものなど何もない。朝と夕では何もかもが違っている。
違わぬと思い込める間抜けや、ひとつ処からしか世間を見られぬ阿呆や、熱に浮かされ続けるお調子者だけが、己を信ずる。信ずることが適う。
絶対に正しいことなどはない。凡ては刹那的に判断するよりない。


●勝ったとか負けたとか勝ち負けで世の中計る奴ァ、本気の本気で愚か者だぜ。勝負ごとってな遊びなんだよ、遊び。しかも賢くねえ遊びだぜ。そんなもん物差しにして天下を計られちゃどうにもならんだろう。俺はな、親父と同じで博奕は嫌えだ。博奕ってな、考えるまでもなく胴元が儲かる仕組みだぜ。


●「これからの戦はな、立ち合いもねえ。名乗りもしねえ。誰が誰を殺したのかも判らねえ。ただ大勢が一度に死ぬだけのもんだ。殺した方も人殺したって気持ちは持てねえ。大砲だの鉄砲だの撃ったってだけだ。それで皆死ぬ。たくさん死人が出たほうが負けだ。兵隊はただの将棋の駒だよ。武勲も武功もねえ。全部が全部、成ることのねえ歩だよ」


●世の中がどうなっていようと、どんな難問が山積していようとも、人は褒められれば機嫌が好くなるものなのだろう、歳三は一向に理解出来ぬが、持ち上げられれば嬉しいとか愉しいとか、そうした心持ちになるものなのだ。









●新撰組・会津で思い出したコレ。家にチラシがありました。
 土方さんも後に自分がこのような扱いになるとは思わなかったでしょうね。。。

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日本語の起源・言霊百神
by: コトタマ * 2018/07/16 21:01 * URL [ 編集] | page top↑
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