コンテクスト・オブ・ザ・デッド  / 羽田 圭介
2017 / 05 / 01 ( Mon )
コンテクストオブザデッド







●内容● (出版社より)

「あなた、まだ、自分が生きていると思っているんですか?」

編集者の須賀は作家と渋谷で打ち合わせ中、スクランブル交差点で女の子を襲うゾンビを目撃する。各地で変質暴動者=ゾンビの出現が相次ぐ中、火葬されたはずの文豪たちまで甦り始め……。

デビュー10年目の極貧作家K、久しぶりに小説を発表した美人作家の桃咲カヲル、家族で北へ逃げる小説家志望の南雲晶、区の福祉事務所でゾンビ対策に追われるケースワーカーの新垣、ゾンビに噛まれてしまった女子高生の青崎希。

この世界で生き残れるのは誰なのか!? 芥川賞受賞で話題を攫った羽田圭介が現代日本を撃つゾンビ・サバイバル問題作!


●内容● (「BOOK」データベースより)

編集者の須賀は作家と渋谷で打ち合わせ中、スクランブル交差点で女の子を襲うゾンビを目撃する。各地で変質暴動者=ゾンビの出現が相次ぐ中、火葬されたはずの文豪たちまで甦り始め…。デビュー10年目の極貧作家K、久しぶりに小説を発表した美人作家の桃咲カヲル、家族で北へ逃げる小説家志望の南雲晶、区の福祉事務所でゾンビ対策に追われるケースワーカーの新垣、ゾンビに噛まれてしまった女子高生の青崎希。この世界で生き残れるのは誰なのか!?



●著者● (「BOOK」データベースより)

羽田圭介(ハダケイスケ)
1985年、東京都生まれ。明治大学卒業。2003年、「黒冷水」で第四〇回文藝賞を受賞してデビュー。2015年、「スクラップ・アンド・ビルド」で第一五三回芥川龍之介賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)


●基本情報●

発売日: 2016年11月15日
著者/編集: 羽田 圭介
出版社: 講談社
サイズ: 単行本
ページ数: 426p




●感想●

P13、この本で一番初めにチェックした印象的な文

あなた、まだ、自分が生きていると思っているんですか?


その後印をつけること20カ所以上。
このお話は、はっとする文章にあふれていました。



中でもおお、と唸ったのはゾンビと救世主の定義↓


<無意識的文脈受動者(“ソンビ”)>

概要::変質暴動者に噛まれやすい人&噛まれてもいないのに生きた状態から変質暴動者になってしまう人

なりやすい人の特徴:内輪にしか通じないコミュニケーションをとりがち。他者が作り出した流れや考えに乗っかったり盗んだりしがちで、かつそのことに対する自覚やためらいが薄い。


<意識的文脈受動者(“救世主”)>

概要:変質暴動者に噛まれても変質暴動者にならず、変質暴動者を噛むと二五~三○%の確率で人間へ戻せる人

なりやすい人の特賞::内輪以外にも通じるコミュニケーションを重要視する。他者が作り出した流れや考えに頼らない思考や行動がとれる。また、他者が作り出した流れや考えになっ買ったり引用する場合もそのことに自覚的であり、自分なりにそうするための意義を見つけ、引用する対象や文脈を意識的に再構築することができる。


現実、見渡すとゾンビ、たっくさんいます。
自分の人生を生きていない、他人のいろいろを乗っ取ってばかりの人・・・。
この本で言えば、無自覚なゾンビもいるので、言ってるお前が気をつけろよと言われるかもしれませんが・・・
私は、少なくともそれを良しとは思っていないなー。
よく、人の良い所をどんどんマネしましょう、なんて言ったりしますけれど、パクリ、ストーカー、あからさまなコピーはどうなんでしょう。
向上心からそれをやるというよりは、自分が空っぽでかつ利己主義な場合が大半だと思います。
向上心がある人はそれこそ自覚的で、コピーではなく学びの範疇で再構築するから、相手が不快に感じるラインを超えないのではないかと思います。
読書をせずに粗筋をネットで拾い、映画を見ずに感想をこれまたネットで押さえ、身なりは身近な人のコピー、口調も人真似、アイディアは盗む、正々堂々と勝負せず陰口で根回し・・・・
・・・・・・・・・・
心理用語にミラーリングというのがありますが、大人が身近で多くの事をパクるのは甘えを認めろと強制しているよう。
特に長子タイプはそれに対するもやもやした気持ちを持ち続けてきたのではないかと思います。
常に真似・意識される立場で、鼻息荒い奴が後ろから付いてくる不快感といったら・・・。
要領よく自分の都合優先でオリジナルを踏み台にするな~!!
お手本にするにしても、身近な人のコピー、ストーカーまがいの執着はやめれ~!!
あからさまに何でも真似する人は「お互い様でしょ」と大きな顔をしたりしますが・・・
考えてもみてください、中身が無くて人真似ばかりしている人の真似なんてしたくないでしょ。
真似ばかりしている人は、実は自分がしているほどには真似されていません。
そう、全然お互い様ではないのです。
真似でできている人は真似を重ねている空っぽな自分を正当化しているだけ。
一方、自分の軸がある素敵な人は安易なパクリはしません。
少なくともお互い様などとは思わず、リスペクトの気持ちを持っているから乗っ取りのようなやり方はしないのです!

あ・・・・・・
この本、私が普段苦々しく思っていることを所々で言い当ててくれていたので、つい脱線して溜まっていたガスを吐き出してしまいました。
私は実際、「映画の〈ルームメイト〉みたいだね」と周りに言われるくらいコピーのターゲットにされたことがあったり、不快な経験があるだけに、タガが外れてしまいました~
真の安らぎは、そういう邪とも思える相手をも赦す事だとは理屈ではわかっているのですが、まだまだ修行中です

気を取り直して感想を・・・
出版業界のあるあるネタもちりばめられていて、しかも“デビュー10年目の極貧作家K”って作者本人?(イニシャル的に)と思えたりもして、ストーリーとは別に興味深い部分もありました。
個性的な作者から生まれた個性的なお話だ~、と思いました。
羽田さんもきっと長子?
もやもやを共有できそう、と勝手に親近感を覚えました










●人間の精神にとって最も重要なことは気晴らし

●自分はそれまで創作をしてきたつもりだったが、ほんとうになにかを作ったことなど、一度でもあっただろうか。

●ネット検索で素性を知ろうなどとはしないで、自分の目の前にいる人のことは、自分の目で見極めればいいではないか。この人の今の生活の前に何があったか、これまでの行動が他者からどんなふうに思われているかなど、そんな情報を知る必要などない、検索しなくてもいいことを検索しているうちに終えてしまう人生なんてまっぴらごめんだと晶は強く思った。

●世間の人々から避けられている場所を内側から見れば、外側のほうが、よほど異様な世界だった。

●「当サイトの利用者たちは、文脈に乗りたがる傾向にあります。自分の頭で理解し、自分なりの感想を組み立てるのではなく、正解はなんなのか、周りの人たちはどういう感想を抱いているのかをひどく気にし、自覚はなくとも他人の抱いた感想を盗み、自分オリジナルの感想として意識の底から置き換えてしまうのです」

●すべては、多様性を失うこと━━思考の画一化への警告なのだ。
 全世界的に人々は、無自覚に他人の考えを盗み、“間違いのない思考”、“間違いのない選択”によりそった行動をとりだした。皆がおいしいという飲食店でしか食べず、皆が面白いという小説や映画のみに触れ、皆が幸せだとする生活モデルのみを自分にとっての幸せとして規定する━━




       

      
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01 : 18 : 49 | ★★★羽田圭介★★★ | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
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