彼女について / よしもと ばなな
2009 / 12 / 10 ( Thu )
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●内容● (「BOOK」データベースより)

由美子は久しぶりに会ったいとこの昇一と旅に出る。魔女だった母からかけられた呪いを解くために。両親の過去にまつわる忌まわしい記憶と、自分の存在を揺るがす真実と向き合うために。著者が自らの死生観を注ぎ込み、たとえ救いがなくてもきれいな感情を失わずに生きる一人の女の子を描く。暗い世界に小さな光をともす物語。


●著者● (「BOOK」データベースより)

よしもとばなな(ヨシモトバナナ)
1964年、東京生まれ。日本大学芸術学部文芸学科卒業。87年、「キッチン」で海燕新人文学賞、88年、単行本『キッチン』で泉鏡花文学賞、89年、『TUGUMI』で山本周五郎賞を受賞。アメリカ、ヨーロッパなど海外での評価も高い(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)


●基本情報●

発売日: 2008年11月
著者/編集: よしもとばなな
出版社: 文藝春秋
サイズ: 単行本
ページ数: 221p






●感想●

「 神様、今夜寝るとことをありがとうございます。
  今日一日の命をありがとうございます。」

・・・こんな風に、すごく真っ当な感覚で感謝の気持ちを持てる主人公。

しかし、冒頭からこのお話には不可思議感がつきまといます。

どこに着地するかわからない不安定さ、
登場人物についての情報が小出しに明らかになっていくミステリーっぽさ・・・。

魔女などという、突拍子もない要素が出てきたり、
淡い淡い恋愛もどきのかわいさがあったりで、そのごちゃ混ぜ状態にちょっぴり混乱・・・。

ただ主人公のセンス、がとてもかわいいので、
なんとなくほのぼのと読み進んでいくのですが・・・。

途中から「何か違う、これは悲しい物語だ」と気付かされていくのです。

涙・・・

そんな中、胸に突き刺さるような、本質を突いた文章にハッとしました。

例えば・・・

人は、親にしてもらったことしか人に返してあげられないとしたら、私は?私は大丈夫なんだろうか?

(生きる土台とは)この世は生きるに値すると思う力よ。抱きしめられたこと、かわいがられたこと。それからいろいろな天気の日のいろいろな良い思い出を持っていること。おいしいものを食べさせてもらったこと、思いついたことを話して喜ばれたこと、疑うことなくだれかの子供でいたこと、あたたかいふとんにくるまって寝たこと、自分はいてもいいんだと心底思いながらこの世に存在したこと。少しでもそれを持っていれば、新しい出来事に出会うたびにそれらが喚起されてよいものも上書きされて塗り重ねられるから、困難があっても人は生きていけるのだと思う。

・・・というような文章。

その通りで、生きる土台はたいてい、親が子供にプレゼントするものなのですね。

それは生きているだけでいいという安心感・・・。


そして私にとどめを刺したのがこの文章

子供を持つって、自分はもう素直に席をゆずってもいいな、というこんな気持ちなのかもしれないな。
そしてママは、私がいたのに、こういう気持ちをだれに対しても一生持つことができなかったとてもかわいそうな人なんだ。


うーん、私もそのかわいそうな人に時々なっているかも

温かいママになりたい、と心から思いました







彼女について彼女について
(2008/11/13)
よしもと ばなな

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