カウントダウン / 真梨 幸子
2017 / 04 / 11 ( Tue )
カウントダウン








●内容● (「BOOK」データベースより)

余命、半年ー。海老名亜希子は「お掃除コンシェルジュ」として活躍する人気エッセイスト、五十歳独身。歩道橋から落ちて救急車で運ばれ、その時の検査がきつかけで癌が見つかった。潔く“死”を受け入れた亜希子は、“有終の美”を飾るべく、梅屋百貨店の外商・薬王寺涼子とともに“終活”に勤しむ。夫を略奪した妹との決着や、“汚部屋”の処分など、過去から突きつけられる数々の課題に直面する。亜希子は“無事に臨終”を迎えることができるのか!?


●著者● (「BOOK」データベースより)

真梨幸子(マリユキコ)
1964年、宮崎県生まれ。『孤虫症』(講談社文庫)で第32回メフィスト賞を受賞、デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)   


●基本情報●

発売日: 2017年02月23日頃
著者/編集: 真梨幸子
出版社: 宝島社
サイズ: 単行本
ページ数: 306p




●感想●

ストーリーよりも・・・

負けず嫌いで、暴君の割に、人目を気にして格好をつけることを常としている主人公の亜希子のキャラがおもしろかった!
それを取り巻く人間関係も・・・
姉妹間の攻防や、仕事関係の人間関係の裏や、ひねくれた恋愛感情や、女性同士の嫉妬&無いものねだりがとにかくリアルでしたねー。
中でも姉妹(兄弟)関係の描写が巧みだったと思います。
おおっぴらに言うと人格を疑われそうですが、私は亜希子に共感できる部分もけっこうありました。
甘え下手な性格とか、不当に扱われた時の怒りとか、自分の感情に素直になれなくて結果孤独に陥るところとか・・・
でも、悉く人間の醜さに焦点が合っていた気がして(そこを可愛いと思えるかどうかは人それぞれ?)ストレスがたまるストーリーでした。
文章は読みやすいし、たまにはネガティブなものを見るのもいいのかなという気もしますが、あまり浸かりたい世界ではないな、というのが本音。
共感と同時にカタルシスが得られたらなー。
しかしリアリティを追求するなら、その両立は難しいのかもしれません。






●癌というのは、死の宣告というよりも、長いカウントダウンのはじまりなのよ。……うん、そう。このせっかくの猶予期間を、有効に有意義に過ごさなければね。

●……あの子は、昔からことあるごとに私と競り合い、そして結局は、母からの褒め言葉を勝ち取ってきたのだ。

●「あの子はね、赤ちゃんの頃からそうなのよ。私の神経を逆撫でするようなことばかり。私への対抗心を銜えて、生まれてきたような子なの」

●虚しさと、やるせなさと、切なさと、惨めさと、悔しさと、悲しさと……とにかく、この世に存在するありとあらゆる負の感情が、一気に体の中を巡った。
たぶん、それを一言で表すならば「不毛」だ。
五十年間、この世に生きていながら、なにも残さず なにも刻まず、散っていく我が身がたまらなく寂しい。

●遺産相続の争いは、少ない遺産でも起こりがちなんです。いえ、むしろ、少ない遺産の方が起こりやすい。遺産が少ないと、ちゃんとした遺言も残さないものですからね。それが火種になるんです、私の知っている方で、お母様の形見の浴衣一枚を巡って、裁判になった姉妹がおられました。そんな高価なものではなく、二万円するかしないか……という程度のものでしたが、そのお母様がとても大切になさっていたもので、二人の娘にそれぞれ「これを上げるから大切にしてね」と言っていたらしく、それで、取り合いになったようです。つまり、取り合っていたのは“浴衣”というモノではなくて、自分がどれだけ母に愛されていたか……というプライドなのです。







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21 : 16 : 47 | ★★★真梨幸子★★★ | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
罪の声 / 塩田 武士
2017 / 04 / 11 ( Tue )
罪の声







●内容● (出版社より)

逃げ続けることが、人生だった。

家族に時効はない。今を生きる「子供たち」に昭和最大の未解決事件「グリ森」は影を落とす。

「これは、自分の声だ」
京都でテーラーを営む曽根俊也は、ある日父の遺品の中からカセットテープと黒革のノートを見つける。ノートには英文に混じって製菓メーカーの「ギンガ」と「萬堂」の文字。テープを再生すると、自分の幼いころの声が聞こえてくる。それは、31年前に発生して未解決のままの「ギン萬事件」で恐喝に使われた録音テープの音声とまったく同じものだったーー。

未解決事件の闇には、犯人も、その家族も存在する。
圧倒的な取材と着想で描かれた全世代必読!
本年度最高の長編小説。

昭和最大の未解決事件ー「ギンガ萬堂事件」の真相を追う新聞記者と「男」がたどり着いた果てとはーー。
気鋭作家が挑んだ渾身の長編小説。


●内容● (「BOOK」データベースより)

京都でテーラーを営む曽根俊也は、ある日父の遺品の中からカセットテープと黒革のノートを見つける。ノートには英文に混じって製菓メーカーの「ギンガ」と「萬堂」の文字。テープを再生すると、自分の幼いころの声が聞こえてくる。それは、31年前に発生して未解決のままの「ギン萬事件」で恐喝に使われた録音テープの音声とまったく同じものだったー。


●著者● (「BOOK」データベースより)

塩田武士(シオタタケシ)
1979年兵庫県生まれ。関西学院大学社会学部卒。新聞社勤務後、2010年『盤上のアルファ』で第5回小説現代長編新人賞を受賞し、デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)


●基本情報●

発売日: 2016年08月03日頃
著者/編集: 塩田 武士
出版社: 講談社
サイズ: 単行本
ページ数: 418p




●感想●


エピローグで涙腺崩壊。
重い重い読後感。
昭和の闇・グリコ森永事件をもとに練られたストーリーに圧倒されました。
やんわり具体性のないきれいな言葉だけを並べた本よりも、こういう本の方が断然好き。
だから読書はやめられません。
相変わらず・・・
心動かされた時ほど感想は書けなくなる私でした。







●人生の闇は大抵、日常の延長戦上にある。






        

      
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17 : 53 : 13 | ★★★塩田武士★★★ | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
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