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去年の冬、きみと別れ  / 中村 文則
2016 / 04 / 23 ( Sat )
去年の冬、きみと別れ




●内容● (「BOOK」データベースより)

ライターの「僕」は、ある猟奇殺人事件の被告に面会に行く。彼は、二人の女性を殺した容疑で逮捕され、死刑判決を受けていた。調べを進めるほど、事件の異様さにのみ込まれていく「僕」。そもそも、彼はなぜ事件を起こしたのか?それは本当に殺人だったのか?何かを隠し続ける被告、男の人生を破滅に導いてしまう被告の姉、大切な誰かを失くした人たちが群がる人形師。それぞれの狂気が暴走し、真相は迷宮入りするかに思われた。だがー。日本と世界を震撼させた著者が紡ぐ、戦慄のミステリー!


●著者● (「BOOK」データベースより)

中村文則(ナカムラフミノリ)
1977年愛知県生まれ。福島大学卒。2002年『銃』で新潮新人賞を受賞しデビュー。04年『遮光』で野間文芸新人賞、05年『土の中の子供』で芥川賞、10年『掏摸(スリ)』で大江健三郎賞を受賞。同作品は世界各国で翻訳され、アメリカ・アマゾンの月間ベスト10小説、アメリカの新聞「ウォール・ストリート・ジャーナル」で2012年の年間ベスト10小説に選ばれ、さらに13年、ロサンゼルス・タイムズ・ブック・プライズにもノミネートされるなど、国内外で話題をさらった(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)


●基本情報●

発売日: 2013年09月
著者/編集: 中村文則
出版社: 幻冬舎
サイズ: 単行本
ページ数: 192p



●感想●


中村文則さんの小説の暗く静かな感じが好きです。
ストーリーとは別に、そういう質感に惹かれます。
たとえ内容が面白くなくても、好きか嫌いかで分けたら好き。
音楽でいえばマイナーコードが好き、ということと一緒かな、と思います。

今回も冒頭から引き込まれる感じ。
わけのわからない状況を探っていくのが単純に刺激的でした。
全体を通して、よく練られたストーリーだな、と思いましたが・・・
最後のイニシャルに
そういえば冒頭にも同じイニシャルがあったんだった
死刑になるカメラマン(憎悪の対象)と、“大切なきみ”(愛情の対象)の本名のイニシャルはM・M、J・Iということですかね。

ところでこのお話で興味深かったのは、(憎しみを込めて本を捧げられた)カメラマンの性質。
「彼の欲望は、全て誰かの真似なのです。・・・・・つまり、彼の中には何もない」
これ!
自分はたまたま、何でも真似する人にターゲットにされることが多いので、つい注目してしまいました。
ファッションやインテリアなどの好みや、趣味や、話口調、考えまで猿真似する人っていますが・・・
中に何もない人がそういうことをするのですねー。
なので、カメラマンの真似行為に関するエピソードには深く頷くと同時に、改めて嫌悪感を覚えました。
そういう人物設定が自分にとっても憎むべきものだったので、彼が陥れられたことに関して不快感はありませんでした。
リスペクトがある模倣と、パクリは別物ですからねー。

・・・と、個人的なことで熱くなって、問答無用の敵認定という荒っぽいことをしてしまいましたが・・・
登場人物たちによって、人間の純粋さとあくどさを同時に見せられた、というのが大まかな感想です。




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01 : 20 : 29 | ★★★中村文則★★★ | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
春の庭 / 柴崎 友香
2016 / 04 / 21 ( Thu )
春の庭






●内容●

日常風景の中にこそ、「世界の秘密」は潜んでいる!

あの水色の家の中を覗いてみたいーー一人の女性の好奇心が、街に積もる時間と記憶の物語をひもといていく。鮮烈な文学のパノラマ。

行定勲監督によって映画化された『今日のできごと』をはじめ、なにげない日常生活の中に、同時代の気分をあざやかに切り取ってきた、実力派・柴崎友香がさらにその手法を深化させた最新作。
離婚したばかりの元美容師・太郎は、世田谷にある取り壊し寸前の古いアパートに引っ越してきた。あるとき、同じアパートに住む女が、塀を乗り越え、隣の家の敷地に侵入しようとしているのを目撃する。注意しようと呼び止めたところ、太郎は女から意外な動機を聞かされる……
いつもの街の中に、気づかなかった「時間の流れ」や「暮らし」の歓びが浮かび上がります。


●基本情報●

発売日: 2014年07月24日頃
著者/編集: 柴崎友香
出版社: 文藝春秋
サイズ: 単行本
ページ数: 141p



●感想●


淡々と過ぎていくお話。
ものすごい大事が起こるわけではないところにリアリティーがあるのでしょうか。
そんな中、登場人物の女性が切望するのは、自宅アパートから見える水色の家の中に入ること。
それにはもちろん理由があるのですが・・・
理由を知ってちょっとがっくり。
わたしにとっては面白いストーリーではなかったという勝手な見解です。
でも、過ぎた時間や、今はなくなってしまったけれど確かにあった事柄・時間等に思いを馳せることの、甘苦い喪失感は理解できます。
それは、全てのことにいつか確実に訪れること。
何もかもが変化し、消失し、生まれ変わり、変化し、を繰り返している・・・
当然、自分も例外ではないのです。
だからこそ、そこに在ったことの証を欲し、惹かれるのではないかな、と思いました。







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15 : 52 : 03 | ★★★柴崎友香★★★ | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
ラメルノエリキサ  / 渡辺 優
2016 / 04 / 20 ( Wed )
ラメルノエリキサ






●内容● (「BOOK」データベースより)

女子高生・小峰りなのモットーは、どんな些細な不愉快事でも必ず「復讐」でケリをつけること。そんな彼女がある日、夜道で何者かにナイフで切り付けられる。手がかりは、犯人が残した「ラメルノエリキサ」という謎の言葉のみ。復讐に燃えるりなは事件の真相を追うがー。


●著者● (「BOOK」データベースより)

渡辺優(ワタナベユウ)
1987年宮城県生まれ。大学卒業後、仕事のかたわら小説を執筆。『ラメルノエリキサ』で第28回小説すばる新人賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)


●基本情報●

発売日: 2016年02月
著者/編集: 渡辺優
出版社: 集英社
サイズ: 単行本
ページ数: 181p




●感想●


忙しい忙しいと言い・・・
読書から遠ざかっていました。

でも「 読んだら忘れない読書術 」を読んで悔い改めました。
すきま時間でも本は読めると。

で、久々に読んだのがこれ。

しかししかし、読み始めると眠くなることの繰り返し
女子高生が主人公ということで、感情移入がしにくかったのが敗因のひとつでした。
イマドキの子はこんなこと考えてるのか~、と引くこと多々で。
まあ、この主人公の人物設定が少しとんだ感じではあったのですがね。
自分が害されたと感じたら復讐せずにはいられないという、少々エキセントリックな人物設定でした。

で、なんだかんだで復讐心も満たされ、彼女のスッキリした気持ちで閉じられたお話。
納得できる程度にはハッピーエンドだったと思います。
でも、友人や姉妹、親子間の同性ならではの複雑な感情にはモヤモヤしたかなー。
自分は女同士のめんどくささが苦手なタイプなので。
なんとか読みきったけれども、爽快感はあまりなかったので、どんどん次にいきたいなー、と思いました。





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