本屋さんのダイアナ / 柚木 麻子
2014 / 09 / 12 ( Fri )
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●内容● (「BOOK」データベースより)

私の呪いを解けるのは、私だけ。「大穴」という名前、金色に染められたパサパサの髪、行方知れずの父親。自分の全てを否定していた孤独なダイアナに、本の世界と同級生の彩子だけが光を与えてくれた。正反対の二人は、一瞬で親友になった。そう、“腹心の友”にー。少女から大人への輝ける瞬間。強さと切なさを紡ぐ長編小説。
 

●著者情報● (「BOOK」データベースより)
柚木麻子(ユズキアサコ)
1981年東京都生まれ。2008年「フォーゲットミー、ノットブルー」でオール讀物新人賞を受賞し、10年に同作を含む『終点のあの子』でデビュー。『伊藤くんAtoE』では第150回直木賞候補となる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
 

●基本情報●

発売日: 2014年04月
著者/編集: 柚木麻子
出版社: 新潮社
サイズ: 単行本
ページ数: 250p





● 感想 ●


久しぶりの読書で、久しぶりに涙が止まらず、久しぶりに一気読み。
あまりに泣いたので、頭痛がやみません 頭の芯が痛い~

この本、本屋さんにあるのを見て表紙が印象に残ったので、時間がかかるのを覚悟して図書館に予約したものです。
( 新しい本は予約しても手元に届くまで時間がかかります )

で、軽い気持ちで読み始めたら、冒頭から心に響きっぱなし。
静かに持続的に。
今思い出しても泣けてくるくらいです。
これは、あまりにもひたむきで純粋なものを見た時の自分のパターン・・・
主人公ダイアナとその親友、彩子に共感するところが多かったからなおのこと。
例えば、本を読みふける時だけ自分を取り戻せるダイアナの“生涯誰にも会わず、本だけ読んで過ごせないか”という願望・・
自分の意思に反してシックなものを与えられ、他に選択肢が無い状況の中、“ほんもの”よりも“にせもの”のキラキラに魅せられる彩子の気持ち・・・
その他にもどちらにも深く共感するところがあり( 本好きな元少女なら皆そうなのかも )どんどん読み進みました。


本人目線、親目線、友達目線…どんな視点から見ても言えることですが、人生の道は先が見えず、平坦ではありません。
自分が持っていないものがとてもまぶしく見えることもあり、自分の境遇を嘆きたくなる時もあります。
しかし与えられたものを生かすも殺すも自分の選択にかかっているのですねー。
今持っているものを嘆くだけの人生は呪いに縛られた人生。
心もちを変えるだけでその呪いは解けるというのに。
そして自分の人生を変えられるのは自分だけ。
そんなことを再確認しました。

これは是非、若い女の子にお薦めしたい本だな、と思いました。

登場人物に共感しているからこそ、読み進むのが苦しい部分もありましたが、善良なまわりの人物のおかげで鬱にならずにすみました。特にダイアナを見守り続ける武田君は、女性が想う理想の人物ではないでしょうか。




●印象に残った文章●


ダイアナはやっと気付いた。誰かと仲良くすることは、誰かを激しく傷つけることなのだ。

結局のところ、ティアラに守られながら、彼女の生き方をなじる日々は楽だったのだ。ティアラの落ち度をひとつ見付けるたびに、自分がいかに文化的で地に足がついている女の子なのか、実感できた。でも、向田邦子さんの本を読んだだけで、彼女のようになれるわけではない。本が好きなだけで、高尚なつもりになるのは間違いだ。

人生には、待つということがよくあるものです。自分の希望どおりにまっしぐらに進める人はもちろん幸せだと思いますが、たとえ希望通りに進めなくても、自分に与えられた環境のなかでせいいっぱい努力すれば、道は自ずと開かれるものです。こういう人達は、順調なコースにのった人たちよりも、人間としての厚みも幅もますように、わたしには思えるのです。

「僕は小さい頃から友達がいなかった。だから処女作のヒロインにダイアナという名前を付けたんだ。本好きな女の子たちの永遠の親友になれればいいと思って。リアリストだけど夢の世界を信じてる、優しいけれど人の支えになる強さも持っている、そんなダイアナみたいな存在の本になればいいと思って」



✿この感想は2014年9月にメモしておいたものです✿






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