骸の爪 / 道尾 秀介
2009 / 12 / 24 ( Thu )

文字が密じゃないので・・・。
本来だったらあっという間に読める本なのに・・・。

ものすごーく時間がかかってしまいました。

・・・ということで一気に読まなかった分、感動も薄かったかなー。
退屈な内容ではなかったので自分のせいなんですけれどね


「背の眼」を読んだ時と同様、
京極夏彦さんの影響があまりにもはっきり見えて集中しにくい要素はありましたけれど。

仏像が笑ったり、蠢いたり、血を流したり・・・。
ホラーっぽい部分があるのですが、「背の眼」の方がゾッとする怖さがあった気がしますね。

でも、緻密にお話を作り上げている点には感心させられました。
後味はよくないストーリーでしたが・・・。

ただ、道尾秀介さんの今まで読んだ本に思ったのは、最後の締め方がうまいな~、ということ。
今回も最後の最後の締め方に余韻がありましたね。

そういえば最後のシーンはクリスマス。
タイムリーだな、と一人感心していた私です


骸の爪骸の爪
(2006/03)
道尾 秀介

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23 : 11 : 30 | ★★★道尾秀介★★★ | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
彼女について / よしもと ばなな
2009 / 12 / 10 ( Thu )
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●内容● (「BOOK」データベースより)

由美子は久しぶりに会ったいとこの昇一と旅に出る。魔女だった母からかけられた呪いを解くために。両親の過去にまつわる忌まわしい記憶と、自分の存在を揺るがす真実と向き合うために。著者が自らの死生観を注ぎ込み、たとえ救いがなくてもきれいな感情を失わずに生きる一人の女の子を描く。暗い世界に小さな光をともす物語。


●著者● (「BOOK」データベースより)

よしもとばなな(ヨシモトバナナ)
1964年、東京生まれ。日本大学芸術学部文芸学科卒業。87年、「キッチン」で海燕新人文学賞、88年、単行本『キッチン』で泉鏡花文学賞、89年、『TUGUMI』で山本周五郎賞を受賞。アメリカ、ヨーロッパなど海外での評価も高い(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)


●基本情報●

発売日: 2008年11月
著者/編集: よしもとばなな
出版社: 文藝春秋
サイズ: 単行本
ページ数: 221p






●感想●

「 神様、今夜寝るとことをありがとうございます。
  今日一日の命をありがとうございます。」

・・・こんな風に、すごく真っ当な感覚で感謝の気持ちを持てる主人公。

しかし、冒頭からこのお話には不可思議感がつきまといます。

どこに着地するかわからない不安定さ、
登場人物についての情報が小出しに明らかになっていくミステリーっぽさ・・・。

魔女などという、突拍子もない要素が出てきたり、
淡い淡い恋愛もどきのかわいさがあったりで、そのごちゃ混ぜ状態にちょっぴり混乱・・・。

ただ主人公のセンス、がとてもかわいいので、
なんとなくほのぼのと読み進んでいくのですが・・・。

途中から「何か違う、これは悲しい物語だ」と気付かされていくのです。

涙・・・

そんな中、胸に突き刺さるような、本質を突いた文章にハッとしました。

例えば・・・

人は、親にしてもらったことしか人に返してあげられないとしたら、私は?私は大丈夫なんだろうか?

(生きる土台とは)この世は生きるに値すると思う力よ。抱きしめられたこと、かわいがられたこと。それからいろいろな天気の日のいろいろな良い思い出を持っていること。おいしいものを食べさせてもらったこと、思いついたことを話して喜ばれたこと、疑うことなくだれかの子供でいたこと、あたたかいふとんにくるまって寝たこと、自分はいてもいいんだと心底思いながらこの世に存在したこと。少しでもそれを持っていれば、新しい出来事に出会うたびにそれらが喚起されてよいものも上書きされて塗り重ねられるから、困難があっても人は生きていけるのだと思う。

・・・というような文章。

その通りで、生きる土台はたいてい、親が子供にプレゼントするものなのですね。

それは生きているだけでいいという安心感・・・。


そして私にとどめを刺したのがこの文章

子供を持つって、自分はもう素直に席をゆずってもいいな、というこんな気持ちなのかもしれないな。
そしてママは、私がいたのに、こういう気持ちをだれに対しても一生持つことができなかったとてもかわいそうな人なんだ。


うーん、私もそのかわいそうな人に時々なっているかも

温かいママになりたい、と心から思いました







彼女について彼女について
(2008/11/13)
よしもと ばなな

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00 : 08 : 29 | ★★★よしもとばなな★★★ | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
黒を纏う紫 / 五條 瑛
2009 / 12 / 03 ( Thu )
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●内容● (「BOOK」データベースより)

大量の移民に溢れかえる“夜の都”東京。巨大都市のエネルギーを支える“特殊物質”が危険なカルト教団に狙われた!特殊物質運搬者の鶴見に迫るテロリストたちの魔手。この街にすべてを奪われた男の運命を握るのは、ひとりの女ー。


●著者● (「BOOK」データベースより)

五條瑛(ゴジョウアキラ)
1999年『プラチナ・ビーズ』で作家デビュー。2001年『スリー・アゲーツ』で第三回大薮春彦賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)


●基本情報●

発売日: 2004年02月29日
著者/編集: 五條瑛
出版社: 徳間書店
サイズ: 単行本
ページ数: 437p




●感想●


五條瑛サマの書くものはなんでこう面白いのでしょう!

しかしたくさん読むにつれ、その世界を構成する要素は華麗なるワンパターン?と思えたりもするのですが・・・。
その世界が大大大大大好きだから、そのままいってもらいたいものです

そのワンパターン要素のひとつが、神のようなカリスマ性を持った男の存在。
他には、移民など、社会からはじかれた“弱者”、心に空洞を抱えた純粋な魂の持ち主など・・・。

それらの人々の生き様がぐっとくるのですね。

しかし今回はバイオレンス描写がエグかったな~。
痛そうなシーンがいくつもありましたっ

でもでも、ただのバイオレンスアクションには終わらない深いお話なんですねー。
なので、後味が悪くないのです

“繁栄は犠牲とともにある”

うん、そのとおりです。
それに意識を向けるべきですね。

ところで、登場人物のクウ、魅力的でしたねー。
天使の微笑みと悪魔の魂を持った男

ホント、女は美しいものに弱いんですよっ困り顔

この文であらわされているようにね。

女は、なんと外見に弱い生き物なのだろうか。頭蓋骨を覆う肉や皮のわずかな違いでしかないのに、たったそれだけのことで人生は大きく変わってしまう。美しさは武器。


神様、私にも武器を持たせて~






黒を纏う紫黒を纏う紫
(2004/01/25)
五條 瑛

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01 : 01 : 41 | ★★★五條瑛★★★ | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
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