ジョーカー・ゲーム / 柳 広司
2009 / 03 / 24 ( Tue )

かつて優秀なスパイだった結城中佐。
味方の裏切りによって敵国の拷問を受け、片手を失い杖無しでは歩くことができなくなった男・・・。
彼と、彼の発案で開設されたスパイ養成学校“D機関”に関する短編集でした。

その結城中佐、いいですね~
全てお見通しなのに多くを語らないかっこよさ、しびれますわ。
孤独に強く、群れないカリスマは私の愛するタイプなんです~

しかし、短編集だったのが残念
同じ設定、登場人物の長編小説をじっくり読んでみたかった気がします
個人的に、独特の軽さを感じさせられる短編よりも、
長編小説を読んだ時の方が満足度が高いのでね困り顔

自分以外、何ものも信じていないD機関のスパイ達・・・。
そんな彼らに結城中佐が説いた言葉が印象的でした。
「何かにとらわれて生きることは容易だ。だが、それは自分の目で世界を見る責任を放棄することだ。自分自身であることを放棄することだ」
しかし皮肉にも、最後の『XX(ダブル・クロス)』は、それが出来ずにD機関を脱落する男のお話でした。
人にはどうしても裏切ることのできないものが、ある。
捨て去ることのできないものが、存在する。
その男は優れたスパイとは、己以外のすべてを捨て去り、愛する者を裏切ってなお、たった一人で平気で生きて行ける者たちのことなのだ、と思い至ります。
強い結城中佐に惹かれる反面、脱落者の弱さにも心が揺れた私です

・・・というわけで、私が好きだな、と思ったのは『ロビンソン』と『XX』でしたっ

ジョーカー・ゲームジョーカー・ゲーム
(2008/08/29)
柳 広司

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