インドクリスタル /  篠田 節子
2015 / 08 / 30 ( Sun )
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●内容● (「BOOK」データベースより)

人工水晶の製造開発会社の社長・藤岡は、惑星探査機用の人工水晶の核となるマザークリスタルを求め、インドの寒村に赴く。宿泊先で使用人兼売春婦として働いていた謎めいた少女ロサとの出会いを機に、インドの闇の奥へと足を踏み入れてゆく。商業倫理や契約概念のない部族相手のビジネスに悪戦苦闘しながら直面するのは、貧富の格差、男尊女卑、中央と地方の隔たり、資本と搾取の構造ーまさに世界の縮図というべき過酷な現実だった。そして採掘に関わる人々に次々と災いが起こり始める。果たしてこれは現地民の言う通り、森の神の祟りなのか?古き因習と最先端ビジネスの狭間でうごめく巨大国家を、綿密な取材と圧倒的筆力で描きだした社会派エンタメ大作。構想10年、怒涛の1250枚!


●著者● (「BOOK」データベースより)

篠田節子(シノダセツコ)
1955年東京生まれ。90年『絹の変容』で小説すばる新人賞を受賞しデビュー。97年『ゴサインタンー神の座』で山本周五郎賞、『女たちのジハード』で直木賞、2009年『仮想儀礼』で柴田錬三郎賞、11年『スターバト・マーテル』で芸術選奨文部科学大臣賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)


●基本情報●

発売日: 2014年12月
著者/編集: 篠田節子
出版社: KADOKAWA
サイズ: 単行本
ページ数: 541p





●感想●


“インドの混沌”に圧倒されました。

まさに何もかもがある国。

底知れぬ知性を発揮する人がいる一方で、学校にも行けない人がいて、
圧倒的富を有する人がいる一方で、一生搾取され続ける人がいて、
神のように崇められる人がいる一方で、人間扱いされない人がいて・・・。

善もあり、悪もあり、美もあり、醜もあり…その他諸々、まさに混沌。


そんな中、ビジネスのために奔走する主人公の藤岡は典型的な日本人。

秩序も道徳観もない相手に悪戦苦闘します。

自らの厚かましさに疑問を持たない人に日本式のやり方は通用せず

その一部始終は読んでいるこちらの胃が痛くなるほどストレスフルでした。


存在感が際立っていたのは、やはり物語のキーパーソンのロサ。

藤岡は彼女の正体を見極められないまま、それでも娘のように気にかけ、その幸せを願うのですが・・・

“邪な種”と時に称される彼女は、そのカリスマ性と並外れた優秀さや冷徹さ故に、
人を引き付けると同時に恐れさせる不思議な存在として描かれていました。

それがサイコパスのようでも、神のようでもあり、謎めいた魅力となっていたと思います。

全体を通して、あまりの胸糞悪さに正直疲れるシーンも多々ありましたが・・・

ずば抜けた優秀さを武器に運命と戦ったロサの可能性を感じさせたラストは清々しく、
それまでのドロドロによるストレスを取り払ってくれました。




●異常なほど人を魅了する言動の裏には、往々にして深い憎しみが隠れていたりするものさ




━━このお話では、慈善事業の難しさや裏事情についても考えさせられました━━
 

 




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12 : 40 : 06 | ★★★篠田節子★★★ | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
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