フリーター、家を買う。 / 有川 浩 ★★★☆☆
2018 / 09 / 02 ( Sun ) ●内容● (「BOOK」データベースより) 就職先を3カ月で辞めて以来、自堕落気侭に親の臑を齧って暮らす“甘ったれ”25歳が、母親の病を機に一念発起。バイトに精を出し、職探しに、大切な人を救うために、奔走する。本当にやりたい仕事って?やり甲斐って?自問しながら主人公が成長する過程と、壊れかけた家族の再生を描く、愛と勇気と希望が結晶となったベストセラー長篇小説。 ●著者● (「BOOK」データベースより) 有川浩(アリカワヒロ) 高知県生まれ。『塩の街』で電撃小説大賞“大賞”を受賞し2004年デビュー。著書多数。演劇界でも様々な取り組みを見せている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです) ●基本情報 発売日: 2012年08月 著者/編集: 有川浩 レーベル: 幻冬舎文庫 出版社: 幻冬舎 発行形態: 文庫 ページ数: 395p ●感想● タイトルにインパクトがありますね。 これも読まずにスルーしてきたものを、この度図書館で借りて読んでみました。 フリーターと一口に言っても、その実態はいろいろあるはずなのに・・・ 読む前から、主人公は超チャランポラン人間なのだろう、と決めつけていました。 でも読んでみたら、脛齧り期であっても芯はしっかりした真っ当な人物だということが垣間見えて、 勝手に「違うんじゃーん」と少しがっがりした私。 フリーターという言葉と自分の経験から、偏ったイメージを連想していた自分が浅はかなだけでした。 ひどいですね~ この本、主要な登場人物に極悪人(いじめっこご近所は脇役の雑魚)が出てこない、正しいお話でした。 主人公にしろ、家族にしろ、たとえ失敗しても、物事を素直に捉え分析修正したりと、悟りがはやい。 なのでストレスがない分、引っかかりもあまりなく。 でもその割に、なぜか作者に説教されているような気分になる理屈っぽさを感じることもありました。 読んでから感想を書くまで間が空いてしまったから忘れているというのもありますが・・・ うーん、なんだか低体温な感想しか出てきません。 やはり感想はすぐ書くべきだと、何度も繰り返している反省点に行き着いたのでした
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アンマーとぼくら / 有川 浩
2017 / 04 / 03 ( Mon ) ●内容● 休暇で沖縄に帰ってきたリョウは、親孝行のため「おかあさん」と3日間島内を観光する。一人目の「お母さん」はリョウが子どもの頃に亡くなり、再婚した父も逝ってしまった。観光を続けるうち、リョウは何かがおかしいことに気がつく。かりゆし58の名曲「アンマ―」に着想を得た、書き下ろし感動長編。 ●著者● 有川 浩 高知県生まれ。2004年10月、第10回電撃小説大賞<大賞>を『塩の街』で受賞しデビュー。同作と『空の中』『海の底』を含めた「自衛隊三部作」、アニメ化・映画化された「図書館戦争」シリーズをはじめ、『阪急電車』『植物図鑑』『三匹のおっさん』『ヒア・カムズ・ザサン』『空飛ぶ広報室』『旅猫リポート』『県庁おもてなし課』『明日の子供たち』『だれもが知ってる小さな国』など著作多数。 ●基本情報● 発売日: 2016年07月20日頃 著者/編集: 有川浩 出版社: 講談社 サイズ: 単行本 ページ数: 301p ●感想● 沖縄に行ってみたい 読んでいる最中に何度か思ったことです。 長いことインドア上等な日々を送っている私、沖縄にはもちろん行ったことがありません。 沖縄といえば海だと思いますが、海があまり好きではないということも一因かな、と思います。 元水泳部で泳ぐのが大得意なこともあり、ガンガン泳げない海という場所は欲求不満のもとなのです。 なのにその沖縄の景色が見たいと思ったのは活字の力なのかな。 単純に東の御嶽の神聖な空間を体感してみたいと思ったし、 「振り向けばそこに猫」な場所なんて想像しただけで楽しそう、とワクワクしました でもでも・・・ 読むのに手こずった~ まず息子より子ども度が高い父親にストレス 作り話とはいえ、嫌いなものは嫌いなのです。 いいとこどりでズルい癖に仕方なく許されているような人ね。 なので作者の意図通りに主人公に感情移入して読みました。 終盤は涙涙でしたが、またもや死が絡んだ流れによるものだったので・・・ 「病気とか死が絡んだ場合、心動かされるのは当たり前」とどこかで醒める私。 絶対イヤとは言わないけれど、あざとさを感じる事が多々あるのですねー。 泣かせる気満々みたいなね。 ・・・あ、最近の読書感想、ディスってばかりな気がする いけないいけない!フォローしなくちゃ 気を取り直して・・・ 沖縄の不思議な力によって時空が交錯する部分は面白かったと思います。 つらかった子ども時代の自分を大人になった自分が救うというのもね。 私としては一番グッと来たところでした~ ●甘えん坊な子供は、厳しい大人と優しい大人だったら、優しい大人に懐くのだ。 ●過去は変わらない。変えられるのは、今だけだ ●子供は、自分が勝つまで終わらない。 ●若い男は好きな人にかっこつけるけど、中年男は、ほんとに好きな人にしか、自分のみじめな思い出なんて晒せないんだ ●神様がいるのかどうか、スーパーナチュラルな存在があるかどうかは横へ置き、自然の中には人智を超えた神聖があるのだと、脳ではなく脊髄に叩き込まれる ●男の子を育てるっていうことは、好きな人の子どもの頃を見られるっていうこと
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キャロリング / 有川 浩
2015 / 07 / 26 ( Sun ) ●内容●(「BOOK」データベースより) クリスマスにもたらされるささやかな奇跡の連鎖ー。有川浩が贈るハートフル・クリスマス。 ●著者情報●(「BOOK」データベースより) 有川浩(アリカワヒロ) 1972年高知県生まれ。『塩の街』で電撃小説大賞・大賞を受賞し、2004年デビュー。俳優の阿部丈二と演劇ユニット「スカイロケット」を結成し、『旅猫リポート』『ヒア・カムズ・ザ・サン』の舞台化を自ら手がけるなど、演劇の世界へも挑戦の幅を広げている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです) ●基本情報● 発売日: 2014年10月 著者/編集: 有川浩 出版社: 幻冬舎 サイズ: 単行本 ページ数: 367p ●感想● Xmas時期のお話を、うだるような暑さの中読みました。 最近、本はできるだけ図書館で借りるようにして読書しているので・・・ 読みたいときに読みたい本を読むことができません でも、おかげで以前に比べて本が増え続けることもなくなりました。 本当は衝動にまかせて、何も考えずに読みたいのですけれどね~。 で、暑い中読んだクリスマスの季節のお話・・・。 難解さがなく、読み手の願望通りにストーリーが転がっていく感じの本でした。 それでも嫌じゃなかったのは、登場人物たちの魅力ゆえですね。 中でも、心に傷を持っているがまっすぐな人間の大和俊介がよかった。 彼の魅力で成り立っているお話だと思いました。 この本に限らず、読書の際は登場人物の顔を自然に思い浮かべながら読む私ですが・・・ なぜか今回は登坂広臣さんの顔でした。 でも、このお話はすでにドラマになっていて、演じたのは三浦貴大さんだったのですねー。 折原柊子役は優香さんかー、私のイメージとはちと違うなあ。 …って、ものすごく独りよがりですけれどね。 フィクションとはわかっていても、人の純粋さに触れると読みながら号泣するパターンのアホな私ですが・・・ 今回は2箇所でやられました。 どちらもクライマックス・・・。 レイと赤木が絡むシーンと、大和が航平のメモを読んでからのシーン。 朝から涙ゴーゴーで、暑さで汗だくで・・・ これは少し痩せたかもな~、なんていうのは当然、ただの願望に終わったのでした
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旅猫リポート / 有川 浩
2013 / 09 / 05 ( Thu ) ●内容● (「BOOK」データベースより) この絆は、恋愛を超える。カギしっぽのナナと心優しい青年サトルの、最後の旅の物語。僕は諦めない。ハッピーエンドが待ってるんだ。 ●著者● (「BOOK」データベースより) 有川浩(アリカワヒロ) 高知県生まれ。2004年、第10回電撃ゲーム小説大賞“大賞”を『塩の街』で受賞しデビュー。自ら結成した演劇ユニット“スカイロケット”の舞台化を手がけるなど、活躍の幅を拡げている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです) ●基本情報● 発売日: 2015年02月18日頃 著者/編集: 有川浩 出版社: 講談社 サイズ: 単行本 ページ数: 271p ●感想● 猫が好きなので・・・ タイトルに猫という言葉が入っているというだけで読んでみました。 猫主観の楽しい旅のお話かな?と。 でも、読み進むうちに悲しい出来事が待ち受けていそうな予感が・・・ だって気づいてみれば、これは大切な人を巡る旅。 そして人生の思い出を辿る旅。 フィクションだし、先が読めたのにもかかわらず・・・ 泣かされました。 やられたな、という感じ ほんのちょっと、ひねていたり、うまくいかなかったりの人間描写が巧みだったので余計でした。 こういう、弱さや葛藤は作者自身も抱えているものなのでしょうか? とてもリアルに感じましたね。 猫のナナちゃんは、理想的な猫ちゃん。 賢くて、強くて、かわいくて、優しい。 媚びずに正直、まさに猫そのもの 読み終わって思ったこと・・・ 一生懸命生きて、生き抜いた後に安らぎの世界が待っているのならいいのに。 小説の中だけではなく現実でも。
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