水の柩 / 道尾 秀介
2015 / 03 / 09 ( Mon )
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●内容情報●(「BOOK」データベースより)

老舗旅館の長男、中学校二年生の逸夫は、自分が“普通”で退屈なことを嘆いていた。同級生の敦子は両親が離婚、級友からいじめを受け、誰より“普通”を欲していた。文化祭をきっかけに、二人は言葉を交わすようになる。「タイムカプセルの手紙、いっしょに取り替えない?」敦子の頼みが、逸夫の世界を急に色付け始める。だが、少女には秘めた決意があった。逸夫の家族が抱える、湖に沈んだ秘密とは。大切な人たちの中で、少年には何ができるのか。


●著者情報●(「BOOK」データベースより)

道尾秀介(ミチオシュウスケ)
1975年生まれ。2004年に『背の眼』で第5回ホラーサスペンス大賞特別賞を受賞し、デビュー。’07年『シャドウ』で第7回本格ミステリ大賞、’09年『カラスの親指』で第62回日本推理作家協会賞(長編部門)、’10年『龍神の雨』で第12回大藪春彦賞、『光媒の花』で第23回山本周五郎賞、’11年『月と蟹』で第144回直木賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

●基本情報●

発売日: 2011年10月
出版社: 講談社
サイズ: 単行本
ページ数: 286p



●感想●

真夜中の一気読み。
読んでいてあまりにつらいので・・・
この気持ちを抱えたままでは眠れない、と思い最後まで突っ走りました。

これはそもそも自分で読もうと思った本ではありません。
娘に「図書館で面白そうな本を借りてきて」と頼んだ結果渡されたもの。
たまにギャンブル気分でそういう遊びをします。

しかし、このお話は読むのがしんどかったです。
人の辛い気持ちを描写した文章はきついものですね。
主人公・逸夫の同級生・敦子と祖母のいく、二人の気持ちを思うとどんよりとして・・・
途中からはおんおん泣きながら読みました。
こんなに涙が出るのか!というくらい(自分の辛い出来事ではそこまでにならないのに・・・)

途中まで、逸夫の幸せ者ならではの鈍感さがまたストレスを増してくれました
まあ、子ども時代はそうあるのが理想で、ある時まで彼は子供だったということです。
言い古されていることですが、自分が苦しみを知ることにより、人の苦しみもより理解できるようになるのですね。
最終的に・・・
生きていくことの苦しみを知り、その苦しみを超えてなお生き続けるための術「希望」に気づき、
守られた「普通」の世界から脱皮し、一気に成長した逸夫。

心を揺さぶられた感が強い時ほど思うことですが・・・
こんなお話を真実味たっぷりに創造できるなんて、作家は一体どういう精神構造なんだろう、なんて思ってしまいます。



●「まず思い込むことが大事なんだよ、何をするにしても。世の中のほとんどのことには、どうせ正解なんてないんだから。面白いとか正しいとか、何でも思い込んだもん勝ちだよ」

●欲しい時は、欲しいっていうんだよ。自分がいくら欲しがっててもね、誰にもそれを教えなかったら、絶対もらえないんだよ。

●ぜんぶ忘れちゃって、新しい気分でやり直しちゃえばいいじゃないの━━とにかくぜんぶ忘れて、今日が一日目って気持ちでやり直すの。

●何かが解決するのと、何かをすっかり忘れてしまうのと、どう違うのだろう。


しかしいじめは許せない。“許さない心”が次の戦いを生むのだとわかっていても…正義感という戦う心を持ってしまう 悟りたいという気持ちはあるのですが、難しいものです。



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球体の蛇 / 道尾 秀介
2011 / 11 / 10 ( Thu )


全体的に陰鬱な空気が漂うお話でした。

タイトルからミステリー風な内容かな?と想像したのですが・・・

ちょっと違いました

人の身勝手な本質を見せられて息苦しいような気分になりましたね。



お話の中には「星の王子さま」からの引用が度々出てきますが・・・

自然に自分がそれを読んだ小学生の頃を思い出しました。

当時何回か読み返したのですが、いまひとつ理解できなかったんだよなー

でも、この本を読んで、“呑み助”のお話とかが久々に蘇ってきましたね。

酒を飲む事をはずかしく思い、それを忘れるために酒を飲むって・・・

とっても矛盾していますが、ありがちですよね。

この「球体の蛇」の主人公もまさに、矛盾を抱え、みっともない内面を抱えた人物でした。

いや、主人公だけではなく、周りを取り囲む人達もそうでしたね。

人の醜い面を描いたという点ではリアルだったのかもしれませんが、
自分も例外ではなくそういうものを抱えている者として、どんよりとしましたね~。




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向日葵の咲かない夏 / 道尾 秀介
2010 / 01 / 12 ( Tue )

新年早々、重く悲しいお話を読んでしまいました

主要な登場人物がみな歪んだ心の持ち主だということが早い段階でわかるのですが・・・。

そのわりにストーリーが淡々と進んでいきますね。

死んで蜘蛛に生まれ変わった同級生と普通に接している主人公・・・。

ありえなーい! だけどもありえる~! な世界の先がどうまとまるのか知りたくて後半は一気でした。

二転三転、その先に落ち着いたのは予想通り悲しいお話で・・・。

主人公とその家族のことを思うとどんより暗くなってしまいました




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(2008/07/29)
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骸の爪 / 道尾 秀介
2009 / 12 / 24 ( Thu )

文字が密じゃないので・・・。
本来だったらあっという間に読める本なのに・・・。

ものすごーく時間がかかってしまいました。

・・・ということで一気に読まなかった分、感動も薄かったかなー。
退屈な内容ではなかったので自分のせいなんですけれどね


「背の眼」を読んだ時と同様、
京極夏彦さんの影響があまりにもはっきり見えて集中しにくい要素はありましたけれど。

仏像が笑ったり、蠢いたり、血を流したり・・・。
ホラーっぽい部分があるのですが、「背の眼」の方がゾッとする怖さがあった気がしますね。

でも、緻密にお話を作り上げている点には感心させられました。
後味はよくないストーリーでしたが・・・。

ただ、道尾秀介さんの今まで読んだ本に思ったのは、最後の締め方がうまいな~、ということ。
今回も最後の最後の締め方に余韻がありましたね。

そういえば最後のシーンはクリスマス。
タイムリーだな、と一人感心していた私です


骸の爪骸の爪
(2006/03)
道尾 秀介

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背の眼 / 道尾 秀介
2009 / 10 / 09 ( Fri )

あらら もろに京極夏彦先生のパクリだ

そう思ってしまったら、そればかりが気になってしまい・・・
この部分も、あの部分も、と思うのに忙しく、なかなかストーリーに集中できませんでした

京極夏彦さんの本が大好きな私としては、
“なりふり構わずお手本にするほどの京極作品への愛”にムリヤリ共感することに・・・。

気持ちを切り替えて読んでみたら楽しめた気がします。
特にラストの清々しくまとめた感じは読後感がよくて気に入りました。
時々あるツッコミ的なノリもいい味でしたねー。

あとは、途中のこんな文章が私には印象的でした。

親子であろうが何であろうが、人間は他人の考えていることなど完全にわかろうはずがないのだ。所詮、人間同士の関係なんて、大小織り交ぜたさまざまな誤解によってのみ構成されているものなのだ。二人以上の人間が接し合えば、そこには必ず無数の齟齬が生じている。多くの場合はその齟齬が表面化してこないかもしれないが、それは当人同士が理解し合っているというのではなく、じつはただ都合よく誤解し合っているだけなのだ。

これ、作者自身の考えだったらいいな~
自分の基準でしか考えられない人が勘違いしてるよりも、断然好きなんです


背の眼背の眼
(2005/01)
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シャドウ / 道尾 秀介
2009 / 10 / 01 ( Thu )

読者の不安を煽っておいて・・・。
最悪の事態を予想させておいて・・・。
意外に清々しいラストへ導く、というのが今まで読んだ道尾秀介さんの本の印象です。
今回も基本はその型だったかな。
ただ、登場人物の一人、小学生の女の子の巻き込まれた事件は読後にも不愉快さを残しましたね。
フィクションだから、なんでもありなんですけどね。

読み終わってみれば・・・。
読者に誤解させ、先走らせ、どんでん返しに持っていくのが上手いなー、とつくづく思いました

しかし自分で読書を楽しんでおいてナンですが、小説家ってすごいし、恐ろしい。
世界を詳細に作り上げ、どうだ~と見せるわけですから。
アタマの中どうなってるんだろ・・・。
私もそういう回路を持ってみたいです困り顔


この本の冒頭部分はディズニーシーで読みました
  どんだけ本読みたいのよ と自分にツッコミ


シャドウ (創元推理文庫)シャドウ (創元推理文庫)
(2009/08/20)
道尾 秀介

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ラットマン / 道尾 秀介
2009 / 02 / 09 ( Mon )
ラットマン






●内容● (「BOOK」データベースより)

結成14年のアマチュアロックバンドが練習中のスタジオで遭遇した不可解な事件。浮かび上がるメンバーの過去と現在、そして未来。亡くすということ。失うということ。胸に迫る鋭利なロマンティシズム。注目の俊英・道尾秀介の、鮮烈なるマスターピース。


●著者● (「BOOK」データベースより)

道尾秀介(ミチオシュウスケ)
1975年、東京生まれ。2004年、『背の眼』で第5回ホラーサスペンス大賞特別賞を受賞。2007年、『シャドウ』で第7回本格ミステリ大賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)


●基本情報●

発売日: 2008年01月
著者/編集: 道尾秀介
出版社: 光文社
サイズ: 単行本
ページ数: 290p





●感想●

テンポがよく読みやすい本でした。
道尾秀介さんの本を読むのは「カラスの親指」に続いて2冊目でしたが・・・。
いやー、今回も騙されました~

読み終わってみれば・・・。
中盤までの自分の思い込みは作者のひっかけだったということですねー。
おかげでラストでは救われた気分でした。
よく考えると被害者にとってはとんだ災難、なのですが・・・。
それまでどん底だった主人公にとっては微妙ではありますが一応ハッピーエンドかなー、と。

やはりキーワードはそのものズバリ、ラットマンですね。
思い込みが生んだドラマでした~




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