男ともだち / 千早 茜          ★★★★★
2018 / 03 / 02 ( Fri )
男ともだち










●内容●

関係のさめてきた恋人と同棲しながら、遊び人の医者と時々逢いびき。仕事は順調、でも何かが足りないーー29歳、イラストレーター神名葵。

八年ぶりの電話を掛けてきた大学の二歳上の先輩・ハセオはいつも馬鹿笑いしてばかりの、女の切れない男だったが、決して神名には手を出さなかった。男ともだち。そういう呼び名以外はあてはまらない。でも、誰よりも居心地のいい相手だった。同じ種族を本能的に求めるように神名は彼と一緒にいた。

男ともだちは恋人ではない。彼には親密に付きあっている女性たちがいるだろう。でもひょっとすると、男ともだちは女たちにとって、恋人なんかよりずっとずっと大切な相手なのではないか。いつまでも変わらずに、ふとした拍子に現れては予想もつかない形で助けてくれるーー。

29歳、そして30歳。
仕事と男と友情の、熱くてビターな日常を描いた傑作長編小説。


●作者●

千早 茜(ちはや あかね、1979年8月2日 ‐ )は、日本の小説家。
北海道江別市出身。京都府在住。立命館大学文学部人文総合インスティテュート卒業。
幼少期をアフリカ・ザンビアで過ごす。学生時代は美術活動を行い、絵に詩を付けた作品を発表したところ詩の評判が良く、映画部の友人から頼まれてストーリーを作り始める。寺山修司の詩「てがみ」の影響を受けて魚の詩を多く書き、それを小説に起こして完成させた「魚神」がデビュー作となった。


●基本情報●

発売日: 2014年05月26日頃
著者/編集: 千早茜
出版社: 文藝春秋
発行形態: 単行本
ページ数: 237p





●感想●


ほろ苦い・・・

ラスト近くを読んでいる時には涙がこぼれました。
この感情は何と言っていいのかわからないけれど、主人公・神名の男ともだちのハセオがいいです。
超プラトニックにしびれます。
そして神名の窮地を救う場面では、こちらの気持ちも高揚します。
ハセオが、神名と不倫関係の医師との仲を引き裂いた場面など、「こうあってほしい」という理想の男像過ぎて身悶えしました(笑)

「ねえ、ハセオにとっての愛情ってなに?」
「あ?」とふり返る。黒い瞳と目が合う。
「そうやな」ハセオは数秒間目をさまよわせて、それから私をまっすぐ見た。
「見ててやることかな」

・・・・悶絶・・・・
この間接的なやり取りの一線を超えない感じがたまらない。
今は私、ただただ余韻に浸っている状態です。

千早茜さんの本はデビュー作の「魚神」しか読んだことがありませんが・・・
その時もしびれたことは覚えています(大昔ですが)。
ツボにドンピシャ!
不器用でもどかしくて痛々しくて、でも純粋な登場人物が鮮やかで魅力的でした。

そうそう、勝手ですが、私の中でのハセオのビジュアルイメージは先日「情熱大陸」で見た更科有哉さん
勝手ついでに、この表紙はあまり好きではないと思いました。
文章と合っていなくて、損じゃないかなーって、余計なお世話ですけれど。
“何を感じようと私の中では正解。私の世界は私だけのものだ。”ということで御免くだされ~。

ともかく、千早茜さんの本は2分の2の確率でアタリだったので、他のものも読んでみたくなりました。
でも、短編だったら読めないかも~まあとにかく探してみよ。








●どんな時でも描きたいものはあると思ってた。けれど、それはなけなしの自信やささやかな評価、そして先への希望によって支えられていたものなのだと知った。


●孤独だ、と感じるときほど、純度の高いものを描ける。足りないものがある時ほど、自分の理想がくっきりと見える。


●直感とか勘って、けっこう当たるんだぞ。今までの経験から無意識的に導き出している答えだしな。時間かけて考えても結局そこに行き着くことが多いから、俺はかなり大事にしてる。


●「そ、秘すれば花、秘せずは花なるべからず。俺、すげえ、好きなんだこの言葉」
「どういう意味?」
「マジックの種が明かされてしまえばつまらんみたいな感じやな。まあ、芸事の基本らしいで」







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18 : 11 : 04 | ★★★千早茜★★★ | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
魚神 / 千早 茜
2009 / 06 / 26 ( Fri )
9784087712766.jpg






●内容● (「BOOK」データベースより)

生ぬるい水に囲まれた孤島。ここにはかつて、政府によって造られた一大遊廓があった。捨て子の姉弟、白亜とスケキヨ。白亜は廓に売られ、スケキヨは薬売りとして暗躍している。美貌の姉弟のたましいは、惹きあい、そして避けあう。ふたりが再び寄り添うとき、島にも変化が…。第21回小説すばる新人賞受賞作。


●著者● (「BOOK」データベースより)

千早茜(チハヤアカネ)
1979年北海道生まれ。立命館大学文学部卒業。小学生時代の大半をアフリカのザンビアで過ごす。現在、京都府京都市在住。長編の処女作となる『魚神』で、第21回小説すばる新人賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)


●基本情報●

発売日: 2009年01月
著者/編集: 千早茜
出版社: 集英社
サイズ: 単行本
ページ数: 259p





●感想●


一気読みでしたっ!
淫靡で、残酷で、美しい・・・。
箱の中に詰まった異界の出来事を覗きこんでいるような気分になりましたね。
矛盾するようですけれど、リアリティーのあるファンタジーといった感じ。
どんな出来事が起こっても、主人公が圧倒的に美しい存在として描かれているところが好きです。
うん、悲しみを抱えている人って、セクシーだ・・・
そして時に残酷な人もね。

しかしスケキヨというと、どうしても「犬神家の一族」を思い浮かべてしまう・・・困り顔





魚神魚神
(2009/01/05)
千早 茜

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