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コンビニ人間 / 村田 沙耶香
2017 / 05 / 09 ( Tue )
コンビニ人間








●内容● (「BOOK」データベースより)

36歳未婚女性、古倉恵子。大学卒業後も就職せず、コンビニのバイトは18年目。これまで彼氏なし。日々食べるのはコンビニ食、夢の中でもコンビニのレジを打ち、清潔なコンビニの風景と「いらっしゃいませ!」の掛け声が、毎日の安らかな眠りをもたらしてくれる。ある日、婚活目的の新入り男性、白羽がやってきて、そんなコンビニ的生き方は恥ずかしいと突きつけられるが…。「普通」とは何か?現代の実存を軽やかに問う衝撃作。第155回芥川賞受賞。


●著者● (「BOOK」データベースより)

村田沙耶香(ムラタサヤカ)
1979年千葉県生まれ。玉川大学文学部卒業。2003年「授乳」が第46回群像新人文学賞優秀作となりデビュー。09年『ギンイロノウタ』で第31回野間文芸新人賞受賞。13年『しろいろの街の、その骨の体温の』で第26回三島由紀夫賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)


●基本情報●

発売日: 2016年07月27日頃
著者/編集: 村田沙耶香
出版社: 文藝春秋
サイズ: 単行本
ページ数: 151p





●感想●

ムナクソでした
何がって、主人公の性格が
最初は主人公が発達障害系なのかな?という感じで少し共感するところもあったのですが・・・
周囲の人の猿真似をして環境に馴染むようにしたりと、謀が上手で計算高いところがどうにも嫌でしたね~
成長した主人公は、私から見ると観察力があって状況が読めて、記憶もしっかりしていて頭を使っています。
経験から学んだとしても、幼いころとは違って状況判断しながら生活しているわけです。
そして人を分析したり、身近な人のいろいろをパクるのを正当化していたりします。
そうやって器用にできている割に、都合が良いときは発達障害系になるというところがキャラ崩壊に思えましたね。
独特の感覚を持っていて、ある程度学習しながら周囲に馴染むように努力して生きている人はもっと苦悩していますよ!
逆に主人公のようにお気楽なら、独自の生き方をしていても疑問に思わないでしょうね。
ホント矛盾を感じます。
そんな感じで、異質な人の心理描写が中途半端だから、主人公が異質な人というよりもただの嫌な奴になっています。
考え方は人それぞれなので、私のような感想は少数派かもしれませんが・・・
自分の大嫌いな本にぶっちぎりランクインしましたわ
ああ、ムナクソ感を持ったときの大噴火やっちまいました~
このストレス、はやく解消して浄化しなければ






       

      
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19 : 35 : 52 | ★★★村田沙耶香★★★ | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
女子的生活 / 坂木 司
2017 / 05 / 02 ( Tue )
女子的生活






●内容● (「BOOK」データベースより)

女子的生活を楽しむため、東京に出てきたみきは、アパレルで働きながら、念願のお洒落生活を満喫中。おバカさんもたまにはいるけど、いちいち傷ついてなんていられない。そっちがその気なら、いつだって受けて立ってやる!彼女は、自由。だから、最高の生活を知っている。読めば胸がスッとする、痛快ガールズストーリー!

●著者● (「BOOK」データベースより)

坂木司(サカキツカサ)
1969年東京都生まれ。2002年、『青空の卵』でデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)


●基本情報●

発売日: 2016年08月22日
著者/編集: 坂木 司
出版社: 新潮社
サイズ: 単行本
ページ数: 288p







●感想●


主人公のみきは女子的生活を満喫しています。
しかし途中で判明→性別は男性。
いわゆるトランスジェンダーという存在です。
彼女(彼)は女性として女性と付き合いたい嗜好の持ち主。
そういうボーダー上の立場だからこそ、よく見える世界もあるのですねー。
そんなわけで、一般男性と違い、女子の理解度が深い。(もしかしたら女子よりも)
女子ワールドの中には策略やマウンティング、笑顔で敵を制圧する遣り口等があるるわけですが・・・
どれほどの男性がそれに気付いているのか?
女子全員が当てはまるわけではないのがまた判断を困難にしているところで・・・
正確に把握できている男性はほぼいない、と個人的には思います。
だからこそ、こんなお話を書く作者は女性なのでは?と思いました。
作者の坂木司さんは、他人と被るのが好きじゃない、といいう思考の持ち主であると何かで読みました。
作品を書く際に"被らないこと"を大切にしている・・・みたいです。
あらあら素敵~
これは認めずにはいられない主義ですわ。
横取りするような感覚で被せてくる人に偽物テイストを感じてしまう私としては、文句なしに褒め称えたい。
・・・・と、読書感想というよりは作者のスタイルを賞賛する場になってしまいました・・・
その価値観に共感できる作者が書くお話は、作中のメッセージにも頷けるところがあるものですね








●けど、私は単純が好きだ。
 笑いながら泣いて、寂しがりながら一人で歩いて、意地悪を言いながら愛を語る、そんな女の子が好き。わけがわからないくらいにとっ散らかっている朝も、どこか冷静な頭でコーディネートを考えるような女の子が好き。


●ママ友とか、すんごい情報戦らしいよ? それを聞いて、私は軽く感動する。なんだその無意味に高度な世界は。


●そこポイントね。アーティスト系って、自己顕示欲が強い人が多いんだよ。でなきゃ作品なんて作らないし、ウェブで世界にさらけ出したりなんてするはずない


●ゲームで言うなら、女子の人生はイベントが多くて敵も多くて、でも味方も多い。選択肢も多くて(服だってスカートとパンツと両方選べるしね)、道もたっくさん枝分かれしてて、なんか色々多彩。
それに対して、男子の人生はイベント少なめ。敵と味方の多さは同じかもしれにけど、選択肢が多そうで案外少ない。道は単純で歩きやすいけど、それってゲーム的にはどうなの?っていう状態。
 





                

      
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07 : 38 : 09 | ★★★坂木司★★★ | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
コンテクスト・オブ・ザ・デッド  / 羽田 圭介
2017 / 05 / 01 ( Mon )
コンテクストオブザデッド







●内容● (出版社より)

「あなた、まだ、自分が生きていると思っているんですか?」

編集者の須賀は作家と渋谷で打ち合わせ中、スクランブル交差点で女の子を襲うゾンビを目撃する。各地で変質暴動者=ゾンビの出現が相次ぐ中、火葬されたはずの文豪たちまで甦り始め……。

デビュー10年目の極貧作家K、久しぶりに小説を発表した美人作家の桃咲カヲル、家族で北へ逃げる小説家志望の南雲晶、区の福祉事務所でゾンビ対策に追われるケースワーカーの新垣、ゾンビに噛まれてしまった女子高生の青崎希。

この世界で生き残れるのは誰なのか!? 芥川賞受賞で話題を攫った羽田圭介が現代日本を撃つゾンビ・サバイバル問題作!


●内容● (「BOOK」データベースより)

編集者の須賀は作家と渋谷で打ち合わせ中、スクランブル交差点で女の子を襲うゾンビを目撃する。各地で変質暴動者=ゾンビの出現が相次ぐ中、火葬されたはずの文豪たちまで甦り始め…。デビュー10年目の極貧作家K、久しぶりに小説を発表した美人作家の桃咲カヲル、家族で北へ逃げる小説家志望の南雲晶、区の福祉事務所でゾンビ対策に追われるケースワーカーの新垣、ゾンビに噛まれてしまった女子高生の青崎希。この世界で生き残れるのは誰なのか!?



●著者● (「BOOK」データベースより)

羽田圭介(ハダケイスケ)
1985年、東京都生まれ。明治大学卒業。2003年、「黒冷水」で第四〇回文藝賞を受賞してデビュー。2015年、「スクラップ・アンド・ビルド」で第一五三回芥川龍之介賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)


●基本情報●

発売日: 2016年11月15日
著者/編集: 羽田 圭介
出版社: 講談社
サイズ: 単行本
ページ数: 426p




●感想●

P13、この本で一番初めにチェックした印象的な文

あなた、まだ、自分が生きていると思っているんですか?


その後印をつけること20カ所以上。
このお話は、はっとする文章にあふれていました。



中でもおお、と唸ったのはゾンビと救世主の定義↓


<無意識的文脈受動者(“ソンビ”)>

概要::変質暴動者に噛まれやすい人&噛まれてもいないのに生きた状態から変質暴動者になってしまう人

なりやすい人の特徴:内輪にしか通じないコミュニケーションをとりがち。他者が作り出した流れや考えに乗っかったり盗んだりしがちで、かつそのことに対する自覚やためらいが薄い。


<意識的文脈受動者(“救世主”)>

概要:変質暴動者に噛まれても変質暴動者にならず、変質暴動者を噛むと二五~三○%の確率で人間へ戻せる人

なりやすい人の特賞::内輪以外にも通じるコミュニケーションを重要視する。他者が作り出した流れや考えに頼らない思考や行動がとれる。また、他者が作り出した流れや考えになっ買ったり引用する場合もそのことに自覚的であり、自分なりにそうするための意義を見つけ、引用する対象や文脈を意識的に再構築することができる。


現実、見渡すとゾンビ、たっくさんいます。
自分の人生を生きていない、他人のいろいろを乗っ取ってばかりの人・・・。
この本で言えば、無自覚なゾンビもいるので、言ってるお前が気をつけろよと言われるかもしれませんが・・・
私は、少なくともそれを良しとは思っていないなー。
よく、人の良い所をどんどんマネしましょう、なんて言ったりしますけれど、パクリ、ストーカー、あからさまなコピーはどうなんでしょう。
向上心からそれをやるというよりは、自分が空っぽでかつ利己主義な場合が大半だと思います。
向上心がある人はそれこそ自覚的で、コピーではなく学びの範疇で再構築するから、相手が不快に感じるラインを超えないのではないかと思います。
読書をせずに粗筋をネットで拾い、映画を見ずに感想をこれまたネットで押さえ、身なりは身近な人のコピー、口調も人真似、アイディアは盗む、正々堂々と勝負せず陰口で根回し・・・・
・・・・・・・・・・
心理用語にミラーリングというのがありますが、大人が身近で多くの事をパクるのは甘えを認めろと強制しているよう。
特に長子タイプはそれに対するもやもやした気持ちを持ち続けてきたのではないかと思います。
常に真似・意識される立場で、鼻息荒い奴が後ろから付いてくる不快感といったら・・・。
要領よく自分の都合優先でオリジナルを踏み台にするな~!!
お手本にするにしても、身近な人のコピー、ストーカーまがいの執着はやめれ~!!
あからさまに何でも真似する人は「お互い様でしょ」と大きな顔をしたりしますが・・・
考えてもみてください、中身が無くて人真似ばかりしている人の真似なんてしたくないでしょ。
真似ばかりしている人は、実は自分がしているほどには真似されていません。
そう、全然お互い様ではないのです。
真似でできている人は真似を重ねている空っぽな自分を正当化しているだけ。
一方、自分の軸がある素敵な人は安易なパクリはしません。
少なくともお互い様などとは思わず、リスペクトの気持ちを持っているから乗っ取りのようなやり方はしないのです!

あ・・・・・・
この本、私が普段苦々しく思っていることを所々で言い当ててくれていたので、つい脱線して溜まっていたガスを吐き出してしまいました。
私は実際、「映画の〈ルームメイト〉みたいだね」と周りに言われるくらいコピーのターゲットにされたことがあったり、不快な経験があるだけに、タガが外れてしまいました~
真の安らぎは、そういう邪とも思える相手をも赦す事だとは理屈ではわかっているのですが、まだまだ修行中です

気を取り直して感想を・・・
出版業界のあるあるネタもちりばめられていて、しかも“デビュー10年目の極貧作家K”って作者本人?(イニシャル的に)と思えたりもして、ストーリーとは別に興味深い部分もありました。
個性的な作者から生まれた個性的なお話だ~、と思いました。
羽田さんもきっと長子?
もやもやを共有できそう、と勝手に親近感を覚えました










●人間の精神にとって最も重要なことは気晴らし

●自分はそれまで創作をしてきたつもりだったが、ほんとうになにかを作ったことなど、一度でもあっただろうか。

●ネット検索で素性を知ろうなどとはしないで、自分の目の前にいる人のことは、自分の目で見極めればいいではないか。この人の今の生活の前に何があったか、これまでの行動が他者からどんなふうに思われているかなど、そんな情報を知る必要などない、検索しなくてもいいことを検索しているうちに終えてしまう人生なんてまっぴらごめんだと晶は強く思った。

●世間の人々から避けられている場所を内側から見れば、外側のほうが、よほど異様な世界だった。

●「当サイトの利用者たちは、文脈に乗りたがる傾向にあります。自分の頭で理解し、自分なりの感想を組み立てるのではなく、正解はなんなのか、周りの人たちはどういう感想を抱いているのかをひどく気にし、自覚はなくとも他人の抱いた感想を盗み、自分オリジナルの感想として意識の底から置き換えてしまうのです」

●すべては、多様性を失うこと━━思考の画一化への警告なのだ。
 全世界的に人々は、無自覚に他人の考えを盗み、“間違いのない思考”、“間違いのない選択”によりそった行動をとりだした。皆がおいしいという飲食店でしか食べず、皆が面白いという小説や映画のみに触れ、皆が幸せだとする生活モデルのみを自分にとっての幸せとして規定する━━




       

      
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01 : 18 : 49 | ★★★羽田圭介★★★ | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
カウントダウン / 真梨 幸子
2017 / 04 / 11 ( Tue )
カウントダウン








●内容● (「BOOK」データベースより)

余命、半年ー。海老名亜希子は「お掃除コンシェルジュ」として活躍する人気エッセイスト、五十歳独身。歩道橋から落ちて救急車で運ばれ、その時の検査がきつかけで癌が見つかった。潔く“死”を受け入れた亜希子は、“有終の美”を飾るべく、梅屋百貨店の外商・薬王寺涼子とともに“終活”に勤しむ。夫を略奪した妹との決着や、“汚部屋”の処分など、過去から突きつけられる数々の課題に直面する。亜希子は“無事に臨終”を迎えることができるのか!?


●著者● (「BOOK」データベースより)

真梨幸子(マリユキコ)
1964年、宮崎県生まれ。『孤虫症』(講談社文庫)で第32回メフィスト賞を受賞、デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)   


●基本情報●

発売日: 2017年02月23日頃
著者/編集: 真梨幸子
出版社: 宝島社
サイズ: 単行本
ページ数: 306p




●感想●

ストーリーよりも・・・

負けず嫌いで、暴君の割に、人目を気にして格好をつけることを常としている主人公の亜希子のキャラがおもしろかった!
それを取り巻く人間関係も・・・
姉妹間の攻防や、仕事関係の人間関係の裏や、ひねくれた恋愛感情や、女性同士の嫉妬&無いものねだりがとにかくリアルでしたねー。
中でも姉妹(兄弟)関係の描写が巧みだったと思います。
おおっぴらに言うと人格を疑われそうですが、私は亜希子に共感できる部分もけっこうありました。
甘え下手な性格とか、不当に扱われた時の怒りとか、自分の感情に素直になれなくて結果孤独に陥るところとか・・・
でも、悉く人間の醜さに焦点が合っていた気がして(そこを可愛いと思えるかどうかは人それぞれ?)ストレスがたまるストーリーでした。
文章は読みやすいし、たまにはネガティブなものを見るのもいいのかなという気もしますが、あまり浸かりたい世界ではないな、というのが本音。
共感と同時にカタルシスが得られたらなー。
しかしリアリティを追求するなら、その両立は難しいのかもしれません。






●癌というのは、死の宣告というよりも、長いカウントダウンのはじまりなのよ。……うん、そう。このせっかくの猶予期間を、有効に有意義に過ごさなければね。

●……あの子は、昔からことあるごとに私と競り合い、そして結局は、母からの褒め言葉を勝ち取ってきたのだ。

●「あの子はね、赤ちゃんの頃からそうなのよ。私の神経を逆撫でするようなことばかり。私への対抗心を銜えて、生まれてきたような子なの」

●虚しさと、やるせなさと、切なさと、惨めさと、悔しさと、悲しさと……とにかく、この世に存在するありとあらゆる負の感情が、一気に体の中を巡った。
たぶん、それを一言で表すならば「不毛」だ。
五十年間、この世に生きていながら、なにも残さず なにも刻まず、散っていく我が身がたまらなく寂しい。

●遺産相続の争いは、少ない遺産でも起こりがちなんです。いえ、むしろ、少ない遺産の方が起こりやすい。遺産が少ないと、ちゃんとした遺言も残さないものですからね。それが火種になるんです、私の知っている方で、お母様の形見の浴衣一枚を巡って、裁判になった姉妹がおられました。そんな高価なものではなく、二万円するかしないか……という程度のものでしたが、そのお母様がとても大切になさっていたもので、二人の娘にそれぞれ「これを上げるから大切にしてね」と言っていたらしく、それで、取り合いになったようです。つまり、取り合っていたのは“浴衣”というモノではなくて、自分がどれだけ母に愛されていたか……というプライドなのです。







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21 : 16 : 47 | ★★★真梨幸子★★★ | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
罪の声 / 塩田 武士
2017 / 04 / 11 ( Tue )
罪の声







●内容● (出版社より)

逃げ続けることが、人生だった。

家族に時効はない。今を生きる「子供たち」に昭和最大の未解決事件「グリ森」は影を落とす。

「これは、自分の声だ」
京都でテーラーを営む曽根俊也は、ある日父の遺品の中からカセットテープと黒革のノートを見つける。ノートには英文に混じって製菓メーカーの「ギンガ」と「萬堂」の文字。テープを再生すると、自分の幼いころの声が聞こえてくる。それは、31年前に発生して未解決のままの「ギン萬事件」で恐喝に使われた録音テープの音声とまったく同じものだったーー。

未解決事件の闇には、犯人も、その家族も存在する。
圧倒的な取材と着想で描かれた全世代必読!
本年度最高の長編小説。

昭和最大の未解決事件ー「ギンガ萬堂事件」の真相を追う新聞記者と「男」がたどり着いた果てとはーー。
気鋭作家が挑んだ渾身の長編小説。


●内容● (「BOOK」データベースより)

京都でテーラーを営む曽根俊也は、ある日父の遺品の中からカセットテープと黒革のノートを見つける。ノートには英文に混じって製菓メーカーの「ギンガ」と「萬堂」の文字。テープを再生すると、自分の幼いころの声が聞こえてくる。それは、31年前に発生して未解決のままの「ギン萬事件」で恐喝に使われた録音テープの音声とまったく同じものだったー。


●著者● (「BOOK」データベースより)

塩田武士(シオタタケシ)
1979年兵庫県生まれ。関西学院大学社会学部卒。新聞社勤務後、2010年『盤上のアルファ』で第5回小説現代長編新人賞を受賞し、デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)


●基本情報●

発売日: 2016年08月03日頃
著者/編集: 塩田 武士
出版社: 講談社
サイズ: 単行本
ページ数: 418p




●感想●


エピローグで涙腺崩壊。
重い重い読後感。
昭和の闇・グリコ森永事件をもとに練られたストーリーに圧倒されました。
やんわり具体性のないきれいな言葉だけを並べた本よりも、こういう本の方が断然好き。
だから読書はやめられません。
相変わらず・・・
心動かされた時ほど感想は書けなくなる私でした。







●人生の闇は大抵、日常の延長戦上にある。






        

      
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17 : 53 : 13 | ★★★塩田武士★★★ | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
アンマーとぼくら / 有川 浩
2017 / 04 / 03 ( Mon )
アンマーとぼくら







●内容● 

休暇で沖縄に帰ってきたリョウは、親孝行のため「おかあさん」と3日間島内を観光する。一人目の「お母さん」はリョウが子どもの頃に亡くなり、再婚した父も逝ってしまった。観光を続けるうち、リョウは何かがおかしいことに気がつく。かりゆし58の名曲「アンマ―」に着想を得た、書き下ろし感動長編。


●著者●

有川 浩
高知県生まれ。2004年10月、第10回電撃小説大賞<大賞>を『塩の街』で受賞しデビュー。同作と『空の中』『海の底』を含めた「自衛隊三部作」、アニメ化・映画化された「図書館戦争」シリーズをはじめ、『阪急電車』『植物図鑑』『三匹のおっさん』『ヒア・カムズ・ザサン』『空飛ぶ広報室』『旅猫リポート』『県庁おもてなし課』『明日の子供たち』『だれもが知ってる小さな国』など著作多数。


●基本情報●

発売日: 2016年07月20日頃
著者/編集: 有川浩
出版社: 講談社
サイズ: 単行本
ページ数: 301p




●感想●


沖縄に行ってみたい

読んでいる最中に何度か思ったことです。
長いことインドア上等な日々を送っている私、沖縄にはもちろん行ったことがありません。
沖縄といえば海だと思いますが、海があまり好きではないということも一因かな、と思います。
元水泳部で泳ぐのが大得意なこともあり、ガンガン泳げない海という場所は欲求不満のもとなのです。
なのにその沖縄の景色が見たいと思ったのは活字の力なのかな。
単純に東の御嶽の神聖な空間を体感してみたいと思ったし、
「振り向けばそこに猫」な場所なんて想像しただけで楽しそう、とワクワクしました

でもでも・・・
読むのに手こずった~
まず息子より子ども度が高い父親にストレス
作り話とはいえ、嫌いなものは嫌いなのです。
いいとこどりでズルい癖に仕方なく許されているような人ね。
なので作者の意図通りに主人公に感情移入して読みました。
終盤は涙涙でしたが、またもや死が絡んだ流れによるものだったので・・・
「病気とか死が絡んだ場合、心動かされるのは当たり前」とどこかで醒める私。
絶対イヤとは言わないけれど、あざとさを感じる事が多々あるのですねー。
泣かせる気満々みたいなね。
・・・あ、最近の読書感想、ディスってばかりな気がする
いけないいけない!フォローしなくちゃ

気を取り直して・・・
沖縄の不思議な力によって時空が交錯する部分は面白かったと思います。
つらかった子ども時代の自分を大人になった自分が救うというのもね。
私としては一番グッと来たところでした~



  


●甘えん坊な子供は、厳しい大人と優しい大人だったら、優しい大人に懐くのだ。

●過去は変わらない。変えられるのは、今だけだ

●子供は、自分が勝つまで終わらない。

●若い男は好きな人にかっこつけるけど、中年男は、ほんとに好きな人にしか、自分のみじめな思い出なんて晒せないんだ

●神様がいるのかどうか、スーパーナチュラルな存在があるかどうかは横へ置き、自然の中には人智を超えた神聖があるのだと、脳ではなく脊髄に叩き込まれる

●男の子を育てるっていうことは、好きな人の子どもの頃を見られるっていうこと





        

      
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08 : 43 : 57 | ★★★有川浩★★★ | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
絶対正義 / 秋吉理香子
2017 / 03 / 31 ( Fri )
絶対正義





●内容● (「BOOK」データベースより)

範子はいつでも礼儀正しく、一つの間違いも犯さず、また決して罪を許さない。なにより正義を愛していた。和樹は、痴漢から助けてもらった。由美子は、働かない夫を説得してもらった。理穂は、無実の罪を証明してもらった。麗香は、ピンチを救われチャンスを手にした。彼女たちは大いに感謝し、そして、のちに範子を殺した。しかし、死んだはずの範子からパーティへの招待状が届いた。そこで、四人が見たものとはー?


●著者● (「BOOK」データベースより)

秋吉理香子(アキヨシリカコ)
兵庫県生まれ。早稲田大学卒業後、ロヨラ・メリマウント大学院にて、映画・テレビ制作修士号を取得。2008年、「雪の花」で第3回Yahoo!JAPAN文学賞を受賞。09年、受賞作を含む短編集『雪の花』にてデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)


基本情報

発売日: 2016年11月10日
著者/編集: 秋吉理香子
出版社: 幻冬舎
サイズ: 単行本
ページ数: 245p




●感想●


ストレスがたまった~~~~~
絶対の正義をふりかざす厄介な女・範子の行動に悶々としました

いやーこれは○されるっしょ
しょーがないっしょ
なーんて思えてしまう展開で・・・
力を合わせての殺害シーンで犯罪行為を応援してしまっている自分がいました
恐ろしや

謎に関して・・・カラクリについては想像がつきましたよ。
実際、そういう連鎖って多々ありますよね。
なのでそこに驚きはなかったわけですが、とにかく腹立たしいエピソードの数々がリアルでお見事でした。
それも作者から生まれたものだと思うと、その人間性を疑ってしまうほど。
正義を武器にした邪悪は最強で最恐で最凶なのだ~

改めて現実を見渡した場合、私は範子のような存在は案外いると思います。
例えば悪魔に魂を売ったとしか思えない弁護士など・・・
まさに正しさをふりかざす、邪悪レベルの高い存在ですねー
法律を道具にした喧嘩屋的な一部の人のことですが・・・
正義の仮面をかぶったモンスターの一例ですねー







●百パーセント正しい範子。
 正義のヒーロー。
 それはなんと、驚異的で暴力的な存在なのか。



●百パーセント正しい、ということは、それだけですでに大きな欠点なのだと理穂は初めて知った。
 ・・・・・・・・・
範子の正義はあまりにも剥きだしで、露骨で、こちらが目をそむけたくなる。ところ構わず相手かまわず、あられもなく正義をさらけ出し、肉薄する。融通や配慮という衣をまとわない丸裸の正義の前には周囲はうつむくしかないのだ。









      
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